土地価格の推測方法を3つ紹介

公開日 2024年4月21日
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家を買う前に売る時のことまで想定して欲しい3つの理由住宅が売れるために考えることを3つのステップで説明した通り、建物(上物)と土地の価格を分けて知っておくことが重要です。
住宅を買う時に土地と上物を別々で購入する方は土地の価格を把握出来ますが、建売やマンション、中古住宅購入などを購入する場合は正確な数値は分かりません。

この記事では、土地の市場価格を推測する方法を紹介します。
簡単に出したければ、不動産業者の見積サイトを利用すれば速いですが、私ならその数値を鵜呑みに出来ないので、自分で計算します。

価格を把握する方法は3つ

>価格を把握する方法

市場で実際に取引される価格(時価)を実勢価格と言います。
実勢価格を把握する方法は3つあります。市場調査して推測する方法、公示価格から推測する方法、路線価で推測する方法です。

実勢価格は公示価格の110%と言われており、路線価は公示価格の80%と言われています。
この関係性を利用して、実勢価格を算出します。具体的な方法を下記で紹介します。

実勢価格110%
公示価格100%
相続税路線価80%
固定資産税路線価70%

ちなみに路線価は相続税路線価と固定資産税路線価がありますが、路線価といえば相続税路線価を指すことが多く、ここでも相続税路線価を扱います。

市場調査して推測

市場調査

不動産は同じものが存在しないため、実勢価格を把握するために周辺の市場を調査をする必要があります。
自分が買おうとしている、買った地域の「土地だけの価格」を調べましょう。

調べる方法は大きく分けて2つあり、一つは下記のような国土交通省が調査した取引情報を確認します。
過去の情報のため、急激に土地の価値が上がっているような地域は要注意です。土地総合情報システム | 国土交通省から検索できます。

取引価格マップ 取引価格リスト

もう一つはネットや不動産屋さんに売り出し中の土地の価格を聞く方法です。
今、売り出し中の土地の値段がつかめます。取引が成立していないため、異常に高い、低いものも含まれているかもしれません。

こうして得た情報をマップに記載するとわかりやすいです。
駅からの距離、スーパーやコンビニ、学校の位置なども考慮して整理すれば、相場感がわかってくるでしょう。

余力があれば、建売や中古住宅の価格も参考になります。
ただ、上物価格の推測は、家の大きさ、耐震性能、設備、間取りなど多岐に渡るので、不動産屋さんに直接聞いて、建売の土地の価格を聞くのが良いでしょう。

この方法の問題は、過去の取引情報や、現在売り出し中の土地や家があまり無い地域ですと、情報が集まらず実勢価格を推測できないことです。
また、実際の取引価格は売買者の事情によっても左右され、異常に高い安い価格もあるかもしれません。

その時は、下記の2方法で推測する必要があります。

公示価格(基準地価)から推測

パソコンで検索

公示価格は国土交通省が発表している取引の基準となる価格です。
>実勢価格は買いたい人と売りたい人が折り合いつけば価格が決まりますが、売り急いでいる場合安く売ってしまったりします。そういう特別な事情を抜きにして評価して決められた価格です。

似た意味で基準地価もあります。調査者が異なるだけで、取引の基準となる価格であるとこに変わりなく、公示価格を補完するものです。
そのため、ここでは基準地価も公示価格に含まれるものとして扱います。

公示価格基準地価
調査機関国土交通省都道府県
基準日毎年1月1日毎年7月1日
発表時期毎年3月下旬毎年9月下旬
不動産鑑定士の数2人以上1人以上
評価の対象都市計画区域内のみ都市計画区域外も含む

公示価格の調べ方は簡単で、先ほど紹介した土地総合情報システム | 国土交通省のサイトから検索出来ます。
冒頭でも説明した通り、この公示価格を1.1倍すれが実勢価格となります。

公示価格マップ

ただし、ズバリと欲しい土地、買った土地の周辺が分かればいいですが、情報が無いこともあります。
よって、なかなか適切な土地価格情報が見つけられ無ければ、最後の路線価も確認しましょう。

相続税路線価から推測

マップ

路線価は相続税や固定資産税の算出にも使われる価格であるため、公示価格よりも情報量が多いです。
路線価の中でも相続税路線価と固定資産税路線価がありますが、相場を調べるときは更新が毎年1回で公示価格により近い相続税路線価をつかいます。

相続税路線価固定資産税路線価
調査機関国税庁市町村
基準日毎年1月1日毎年1月1日
評価の頻度毎年3年に1回
発表時期毎年7月ごろ基準年の4月ごろ

調べ方は簡単で、財産評価基準書|国税庁から確認できます。

かなりアナログな地図で、わかりにくいかもしれませんが、必要な情報は載っていてあまり迷うことはないでしょう。

路線価マップ例

例えば、450Dと書いてある道沿いの家であれば、450は450000円/mとなります。
Dは借地権割合と言って、Dであれば×0.6となります。借地権を持っている場合のみに適用されるので、土地を購入する予定、購入済みであれば気にしなくていいです。

この値から0.8で割れば、公示価格に近い価格が出るでしょう。
ただ、あくまで標準的な土地の場合で、より正確な値を出すなら、補正が必要です。

冗長になるため、具体的な方法は検索して調べてみて下さい。

まとめ

実勢価格を算出する3つの方法を紹介しました。
今から物件を探す方は不動産物件を集めて、相場感を掴めばいいと思います。データが少ない場合は公示価格や路線価で調べましょう。
取得済みの物件であれば、不動産の固定資産税見てもわかります。算出方法に不安がある場合は、色々なやり方で確認しましょう。