家を買う前に売る時のことまで想定して欲しい3つの理由

公開日 2023年8月26日
住宅イメージ

家を買うことになったら、何を考えますか。予算?立地?間取り?とりあえず住宅展示場に行ってみたりするでしょう。
これらのことは勿論大事ですので、よく考えてほしいのですが、考えるときに今から言う着眼点は忘れないでほしいです。

それは、「家を売ること」です。

まだ買ってもいないのに売ることなんて考えられないでしょう。「いやいや、家を売るなんてありえないから」「売るつもりなら最初から買わないよ」となるのが普通だと思います。
ただ、それでも家を買う時に売る時のことまで想定して欲しい理由があります。そこを紹介していきます。

将来のことは分からない

先が見えないイメージ

10年先ぐらいなら分かるかもしれませんが、20年後、30年後のことまで予測できるでしょうか。
自分の今の状態を20年前に予測出来ていたかを思い出してみると明白だと思います。

私の場合、結婚、子供が産まれた、引っ越し4回、家の購入・売却、転職などイベントがありましたが、予測出来ていたのは結婚と子供ぐらいです。
また、コロナも流行し仕事も在宅中心になった故、住宅のオフィス環境も整えました。皆さんにも少なからず影響を与えたことでしょう。

一般的に住宅を売るほどの変化点が発生するとしたら、結婚や子供、親、仕事関係、災害でしょう。どれもコントロールできることではありません。
よって、将来のことを予測することは大変難しいです。それ故に「家を売るつもりはない」と断定することは出来ないでしょう。

また、家が売れないから引っ越し出来ないことを理由に、やりたい仕事や趣味、子供の学校選びなどを諦めてしまうのは勿体ないことだと思います。

家が自分に合うか分からない

パズルピース

家が自分に合うかどうかも気にしてください。これから家を建てる方は、メーカや建築家と相談して間取り等を決めますが、自分の思う通りになるかどうか分かりません。
これは、メーカだけが悪いのではなく、希望を出しているあなた自身がどういう家がベストなのか分かっていないためです。

上記記載の通り、幾度の引っ越しと様々な住宅環境を経験により、自分がどういう家に住むことが快適かがやっと分かってきました。
例えば、私は庭付きのゆとりのある家が良いと考えていましたが、実際購入してみると手入れの大変さ、手入れはしたくないけど綺麗にはしておきたいというわがままを発揮して、自分には合っていないことが分かりました。(時間と心のゆとりが無いと無理)
他にも、お風呂はもっと大きく、リビング階段は暖房の効きが悪くて嫌、壁紙の色を変えたい等、不満が沢山ありました。

使ってみないと分からないものです。我慢して使い続けるのも手ですが、家を売却して買い替えることが出来ればより良いライフスタイルにアップデートできます。

家の資産価値を把握するようになる

家を売ることを考えようになると、家がいくらで売れるのかと資産価値を考えるようになります。
同じ価格に家でも、資産価値として高いものと低いものがあります。例えば下記2つの場合どちらがいいでしょうか。

資産価値減少曲線

合計額は同じですが、建物と土地の価格の割合が違います。
当たり前と思うかもしれませんが、土地の価格が高いBの方が資産価値が高いです。何故なら建物の価値は年々減少しますが土地の価値は一般的に大きく変動しないからです。

しかし、実際購入するとなると、建物が1000万円の家は非常に低スペック(そもそも建てれないほど)で住めません。
予算が決まっていることから、土地の価格を下げて建物の価格を上げるしかなく、資産価値が低いAの方にシフトしていくでしょう。

特に相談相手はハウスメーカなら建物を高く売りたいので、安い土地を勧めるかもしれません。
また、最近は長期優良住宅やZEHにより建物の資産価値が下がりにくくなる推測もあり、建物にもある程度お金をかける方が良いかもしれません。

建物の価格と土地の価格のバランスが非常に難しく正解はありません。
それでも、家の資産価値を考えながら購入の検討をするのとしないのとでは結果が大きく変わりますし、買ってからは考えても手立てが無いので、買う前に考えましょう。

まとめ

家を売ることを考える理由は3つあり、将来の事は分からない、買った家に満足できるかも分からないので、売る可能性があるということ、そして何より売ることを想定して家の資産価値を考えることは大事です。
そのため、家を売る可能性が少なくても考えておくことの意味は大きいと思います。是非、考えてみてください。