超簡単!!投資信託を売買するタイミングの捉え方~チャートを活用しよう~

公開日 2018年7月29日
売買のイメージ

投資信託を買おうと思った時、「本当に今買っていいのか」と誰しも悩むはずです。
この記事では投資信託を売買するタイミングの捉え方について説明します。
といっても、売買をするタイミングの正解は私には分かりません。
市場の動きを完璧に予測できる人はいないので、タイミングを見極めることは不可能です。

しかし、「さすがに今は売らない方が良いだろう」「今買うのは明らかにリスクが高い」といった、誰が見ても売買すべきでないタイミングが存在します。
この記事ではそういったタイミングの捉え方をチャートを活用して誰でも簡単に出来るものを説明します。

理想の売買タイミング

まずはどこで買い、どこで売るのが理想なのかを説明します。
当たり前のことですが、念のため確認しましょう。

ニッセイ日経225インデックスファンド 基準価額推移

上のグラフはニッセイ日経225インデックスファンドという投資信託の基準価額推移(チャート)です。
ガクッと値動きしている部分はリーマンショックが起きた頃です。なんだかんだで10年ほど前になりますが、まだ記憶に新しいでしょう。

Aのポイントはリーマンショックでガクッと下がった後の所です。Bのポイントはリーマンショックから立ち直り、高値を叩き出している所です。
Aポイントの最も安いときに投資信託を買い、Bポイントの最も高いときに売るのが理想です。当たり前ですよね。

もし、この理想通りに売買出来ていれば、Aポイント→Bポイントで基準価額が約3.6倍になっているので、投資資産も3.6倍になるでしょう。
いいですよね。利回りで計算すると年15%で運用出来たことになります。非常に好成績です。プロとしてやっていけるでしょう。

しかし、それが出来ないのです。
高値なのか底値なのかは予測できれば、良いのですが中々難しいです。それが出来れば皆大金持ちです。
プロの投資家はある程度予測出来るでしょうが、素人の我々は予測出来ないと考えていいでしょう。

そもそも、プロと我々素人では持っている情報量が桁違いなので、張り合うのは無駄です。
そして、投資信託特有の理由として、リアルタイム売買不可ですので、狙ったタイミングでの売買出来ません。
勿論、指値といった、価額がいくらになったら買う(売る)という売買も出来ません。

プロでない投資家は積立投資が基本

以上より、我々のような素人はタイミングを選ばず、積立投資という毎月少しずつ投資信託を買う方式がおすすめです。
これをすることで、価額が高いとき、低いとき、満遍なく買えるので、トータルで見て平均的な価額で買ったことになります。
変に高いものを買わせれる心配をしなくていいので安心ですね。

ドルコスト平均法の例

また、ドル・コスト平均法が自然に使えます。上の図を用いて簡単に説明します。
上の図は5万円分の投資信託を定期的に購入したものを表した図で、折れ線は1口あたりの単価、棒グラフは購入口数を表します。

平均単価は100円になることに対し、平均購入単価は88円と低い単価で購入出来たことになります。
その理由は、安い時に沢山の口数を買い、高い時は少量の口数しか買わないようになっているからです。

このように、積立投資は購入平均単価を安全に低めに抑えることが可能になります。これがおすすめの買い方です。

積立投資+トレンド把握でタイミングを判定

本題に戻ります。それでも出来る限り良いタイミングで売買したいですよね。
予測は不可能でも、世の中の市場の流れを見て良いタイミングで売買することは可能です。いわば、流行やトレンドにのるだけです。
ベースは積立投資ですが、マクロ的に見て、流石にタイミングが悪い時期を外します。

その方法とは、日経平均株価やTOPIXのような指標や基準価額などの値動きを分析して今後を予測する方法です。
値動きをグラフにしたものをチャートと言いますが、チャートの情報だけを頼りに分析します。
これをテクニカル分析といい、情報に差が無い分、プロもプロ以外も同条件で分析可能です。

この方法のメリットは、チャートを見てほぼ機械的に売買の判定をするので、予測や思惑が一切入っていません。淡々と積立投資を実行するだけです。
これは精神的に楽です。どうしようっかなぁって悩む必要はありません。

そこで、これ以降はテクニカル分析によるトレンド把握について説明します。
ただし、あくまで投資信託用の考え方で株とは少し異なるのでご注意ください。

テクニカル分析によるトレンド把握

株価の動きを見て、上がるのか下がるのか傾向(トレンド)を判断するだけです。流行を掴むとも言えるでしょうか。
テクニカル分析とは書きましたが、ここで紹介するのは非常に簡単で、機械的に出来ることですので、ぜひご参考ください。

チャートの見方

まずは、チャートという株価の動きをグラフにしたものの見方を簡単に紹介します。

日経平均株価2016年 週足

上のグラフは日経平均株価のチャートです。黒塗りと白塗りの帯のようなものが日経平均株価を表しており、直線は13週移動平均線を示しています。
この帯のようなものは「ローソク足」と呼ばれており、下記の絵の通り、始値(はじめね)、終値(おわりね)、安値(やすね)、高値(たかね)を表現できます。

ローソク足の見方

13週移動平均線とは過去の13週の平均値をプロットして線で繋げたものです。他にも26週移動平均線や25日移動平均線など種類は沢山あります。
13週間の平均となるため、日々のちょっとした値動きや数日間だけの大きな値動きなどは反映されません。
また、見たらわかる通り、実際の値動きよりも変化が遅いです。
つまり、13週移動平均線は直近の値動きに惑わされず、中期視点での傾向を見るのに適しています。

よって、株価と移動平均線を両方見ながらトレンドを掴みます。

トレンドと売買の判定方法

株価と移動平均線を両方見ながらトレンドを掴み、売買の判定をします。ずばり結論を言うと、下記のように判定します。

チャートトレンド
  • 移動平均線上昇中+移動平均線より株価が上(株価上昇中)なら上昇トレンド→買い
  • 移動平均線下降中+移動平均線より株価が下(株価下降中)なら下降トレンド→待ちor売る?
  • 移動平均線下降中+移動平均線より株価が上(株価上昇中)なら上昇トレンド転換?→買い?
  • 移動平均線上昇中+移動平均線より株価が下(株価下降中)なら下降トレンド転換?→待ちor売る?

図を見ればすぐ理解できるでしょう。ざっくり言えば、株価と移動平均線の傾向が一致していたら上昇or下降トレンドと判断するということです。
実際は上記4つにあてはまらない微妙時も多いですが、その時は全て買いの判定です。
ベースは積立投資ですので、明らかにタイミングが悪いときでなければ買うというスタンスです。

そういった意味で、待ちと書いているのはこれから下降トレンドに入る、下降トレンドが続くと見られる時だけです。
買ってすぐに損失を出すタイミングでわざわざ買わなくても良いでしょう。
ただし、いつ上昇傾向に変わるか分からないので、緩やかな下降なら買っておいて構いません。
また、下降傾向が長く続き、価額が低いときはどんどん買いましょう。

売りのことも書きましたが、基本は買いか待ちです。売りは利益を出すためでなく、売らないとさすがに大きな損失が出るので、仕方なく売る時のタイミングと考えてください。
無理に売らなくても、価額はいずれ上がってくるので、待てば良いです(下記景気サイクル参照)。

現金化したいときは売りのタイミングで売るのがよいタイミングにはなります。
しかし、タイミングを計るといつまでも現金化出来なくなることもあるので、利益が出ていて現金化する必要があるのであればいつでも現金化してよいと考えましょう。

繰り返しになりますが、積立投資をしてるだけで、価額変動リスクはかなり下げることが可能ですので、少し価額が安いときに多目に買えたらラッキーの気持ちでいいでしょう。
安く買って高く売るのを狙うのはプロでない我々投資家には難しいのですから。

実例で検証

上の方法で売買するとどうなるか、実例で見てみましょう。先ほどの日経平均株価を用いて投資信託の購入時期を決めます。
既に分かっている所に適用するので、卑怯かもしれませんが御了承下さい。

日経平均株価2016年 週足 購入タイミング

上のグラフは2016年の日経平均株価のチャートです。赤枠で囲った1~3月は下降トレンドなので、購入を控える期間になります。
それ以外はトレンドとして微妙だったり、上昇なので通常通り積立投資をすることになります。

4月上旬あたりは下降トレンドから上昇トレンドに転換しそうな時期です。実際、リアルタイムでチャートを見れば、まだ下降トレンドが続きそうで悩むところだと思います。
ただ、下降トレンドが少し続いて基準価額も落ちたので、いつもより安く買えたって気持ちで買っちゃいましょう
悩んだら買うぐらいの気持ちを持つ方が気が楽です。

4月~9月までは何とも言えない期間ですが、そういう時はいつも通り買いましょう。
投資で利益を得るためには長く保有することが重要であり、悩んでいる間は機会損失に繋がります。

このように買えば利益がどれくらいになったのか試算しました。
日経平均株価に連動して運用する投資信託の1つ、ニッセイ日経225インデックス投資信託に毎月1万円積立投資をしたとします。
2016年の投資金額は12万円になります。

買付日付 基準価額(円)*1 買付口数
毎月1万円分 年間12万円*2
2016/1/4 19722 50.70 0.00
2016/2/1 19102 52.35 0.00
2016/3/1 17212 58.10 0.00
2016/4/1 17421 57.40 229.61
2016/5/2 17402 57.46 57.46
2016/6/1 18272 54.73 54.73
2016/7/1 16921 59.10 59.10
2016/8/1 17946 55.72 55.72
2016/9/1 18266 54.75 54.75
2016/10/3 18029 55.47 55.47
2016/11/1 18943 52.79 52.79
2016/12/1 20094 49.77 49.77
2016/12/30 資産価値(基準価額20775円) 136770 139066
*1 ニッセイ日経225インデックスファンドの基準価額を基に作成(2018年6月17日)
*2 下降トレンドの時は購入せず、次月にまとめて購入するとする

2016年12万円投資をして、年末には積立投資13.67万円、下降トレンドの時買わなかった場合は13.90万円です。
差額は2千円ちょっとです。これに対して利益は1.5万円以上なので、そこまで利益に貢献していないことが分かります。
少しの価額変動では役に立ちません。リーマンショック級の暴落の時、役に立つ技術をお考えください。

日経平均株価2017年 週足 購入タイミング

余談ですが、2017年は明確な下降トレンドが無く、題材としては不適でした。
上記グラフのように、ちょっとした下降トレンドとなっている赤枠で買わずに来月に回したと仮定して同様の計算をしたところ、かえってマイナスになりました(-3千円)。
あまり神経質になるとかえって損をすることになることを肝に銘じましょう。

景気必ず循環 景気サイクルも知っておく

知っておいて損は無いので景気サイクルというものを簡単に紹介します。
景気にはサイクルがあり、ある一定の周期で上がったり下がったりすると偉い人が考えたものです。
景気サイクルは4つのサイクルから成り立ちます。

循環名周期
キチン循環40ヶ月
ジュグラー循環10年
クズネッツ循環20年
コンドラチェフ循環50年

説明は割愛しますが、大事なことは景気は循環するということです。
あまり実感は無いかもしれませんが、日経平均株価を見ると、2009年のリーマンショックから立ち直り、景気が循環していることが分かります(下記グラフ)。
こういうサイクルを知っておくことで、心の準備が出来たり、暴落時も慌てて売ってしまうことを防げるでしょう。

リーマンショックからの回復(日経平均株価)

まとめ

プロでない我々が景気や株価、投資信託の価額を値動きを予測することは出来ません。
しかし、チャートを見て世の中の傾向(トレンド)を掴んで、さすがにタイミングが悪い時期を回避することは可能です。そして、景気は必ず循環するので、暴落しても回復するまで待つことが大事です。
少しでもいいタイミングで売買出来るようになれば幸いです。