賃貸か購入か 自分に合った住宅スタイルを認識しよう
住宅を考える上で、まず考える事は賃貸なのか、購入するのかを検討すると思います。
この記事では、賃貸、購入のメリットデメリットを説明し、どういう人がどちらに向いているのかを解説します。
この手の情報はよくありますので、色々調べて色んな意見に触れるといいでしょう。
ただ、本記事では一般的な記事とは異なり、賃貸か購入を考える際、どういう視点を持たなかればいけないのかに注力します。
これにより、他の情報に触れる際、正しく判断できるようになると考えます。
引っ越しが多い、住めればいいという方は賃貸
早速結論になるのですが、引っ越しが多い、もしくは住めればいいという方は賃貸がおすすめです。
よく見る結論だと思いますが、これしか言えないというのが正直なところです。何故この結論に至るのかを説明します。
原理的に考えると購入の方が住宅費は安い
賃貸と購入の比較となると真っ先に考えるのが住宅費(家賃、ローン)でしょう。
同じ立地、同じ建物で比較できるとするなら、原理的に考えれば、賃貸の方が住宅費は高くなります。
上の図の通り、賃貸の家賃には物件にかかる費用に加えてオーナーの利益が載ります。大体、年5%ぐらいと言われています。
空室のリスクも考えると、賃貸の家賃は買った場合の住宅費プラス5%以上は払うことになるでしょう。
もう少し厳密に言うと、個人で購入する場合と事業として購入する場合では、金利や諸費用も異なりますが大きい枠組みで捉えるとこうなります。
ただし、あくまで同じところにずっと住む前提です。
転勤や転職等で引っ越しを何回も行うなら、購入時の初期費用がかさみ、住宅費は増えるでしょう。
上記図のように、登記費や住宅ローン諸費用などが新しい物件を買うたびに必要で、金額も150万円以上かかります。
引っ越しの回数が多ければ、オーナーの利益が入っている賃貸の家賃より総額の住宅費は高くなるでしょう。
よって、引っ越しを何度もする可能性があるなら賃貸、そうでないなら購入が良い選択です。
ここで、データを用いて説明、根拠の裏付けが出来れば良かったのですが、本記事では残念ながら出来ませんでした。
データを用いた住宅費の比較は困難
データを用いて賃貸と購入の住宅費を比較することは難しいです。私は諦めました。
何故、データでの比較は難しいかといいますと、賃貸物件と分譲物件では、建物の性能や設備が異なるためです。
一般的に賃貸物件はコストを下げるために、性能や設備のグレードを落としています。特に安い所は住めればいい程度の設備しか付いていないことでしょう。
逆に購入物件は、購入者の好みを反映し、一般的には無駄と思われる設備をコストをかけたりもします。
勿論、キッチンや浴室などのグレードは賃貸と比べ物にならないでしょう。
以上より、賃貸と購入の住宅費に関するデータ比較は、賃貸と購入で等価となる物件が中々無いため、データでの比較は難しいです。
実際、データを比較している所もありますが、前提条件によって結論はどうにでもなるので、情報提供者の都合の良い結論になっていないか注意が必要です。
住宅費以外のメリットデメリット
上記の話はあくまで住宅費だけに着眼した内容になります。
しかし、住宅費だけで判断出来ないと思いますので、住宅費以外のメリットデメリットについて説明します。
賃貸のメリット
- いつでも引っ越し出来る
- 住宅トラブルによる突発の費用負担が少ない(大家さんが負担)
- メンテナンスを考えなくてよい
賃貸のデメリット
- 設備のグレードが低いことが多い
- 家賃は払い続けなくてはいけない
購入のメリット
- 間取り、設備を自由に設計可能(性能が高い)
- ローンを払い終われば払い続ける必要は無い(メンテナンス費は必要)
- 不動産資産として考えることが出来る(利益になるか損失になるかは分からない)
購入のデメリット
- 資金の用意、もしくはローンが通らなくてはいけない
- 資産の売却が大変で引っ越しが容易でない
- 資産価値維持としてメンテナンスを考えないといけない
賃貸はいつでも引っ越しが可能であったり、家賃さえ払えば他は何も考えなくていいことがメリットでしょう。
家の設備のグレードは高望みできませんが、家に拘りがない、最低限住めたらいいのでしたら、賃貸がいいでしょう。
購入はコストは上がりますが、住宅環境を拘ることが出来ることが魅力でしょう。
また、賃貸は家賃を払い続けないといけないので、老後のことを考えると不安になるかもしれませんが、購入の場合はローンさえ払い終われば税金類以外は何も払わなくてもいいので、精神的に楽になるでしょう。
購入の場合もメンテナンス費が必要になるので、家にお金がかからない訳では無いですが、我慢すればメンテナンス費は低く抑えられるので、家賃より負担は少ないでしょう。
色々自由にできる分、購入は家のメンテナンスしたり、突発的なトラブルには自分で対応したりなど、考えないといけないことが増えます。
当然ながら、資金がない、ローンが通らないなら賃貸しかありません。
ローンを組みたくないという方もおられるかもしれませんが、金利が低い今なら、気にする必要ありませんし、どうせならローンは沢山組むことをお勧めしています。
まとめ
引っ越しが多い、もしくは住めればいいという方は賃貸がおすすめです。しかし、長く住むし住宅環境は良くしたいなら、購入することがおすすめです。
実際、購入している方が多いことからも、特別な事情が無い限り購入することになるでしょう。ただし、購入する場合は資産となるので、購入の仕方には注意が必要です。