年々高くなっている?なぜ携帯代が高いのか

公開日 2017年9月1日
更新日 2017年11月15日
携帯代イメージ

携帯代皆さんいくらくらいですか。
スマホを持っている方は7000~10000円とかなっていませんか。 高いですよね。しかも、家族がいれば数倍にもなり、家計を襲います。

何故こんなに高いのでしょうか。
まずは携帯代が本当に高いのかを時系列で追って確認しましょう。

携帯料金は年々増え続けている

通信関係の月額料金推移

上のグラフをご覧ください。
携帯料金が突出して、近年増加しています。パケホが2004年6月1日からスタートし、便利と引き換えに費用が増大しました

一方、固定電話は年々下がっています。携帯にとって代わったり、IP電話やスカイプ等のネットを介した電話の普及の影響も大きいでしょう。

そして、地味にインターネットも増加傾向にあります。光通信が普及したことで、通信速度が抜群に速くなりましたが、ADSLといった、光通信より低速な通信より少し高くなったことが一要因でしょう。
しかし、携帯だけが圧倒的に増加傾向にあります。これはデータから事実であることが確認できました。

では、なぜ携帯代が高いのか、それはキャリアの料金プランと携帯機種代に秘密があります。

キャリアは料金の中身が不透明?

よくわからない

携帯料金が年々高くなる原因は端末代(携帯機種代)が高くなっていることや通信速度向上といった設備導入と考えられますが、 実際のところよく分からないのが実情です。それは料金の中身、内訳が曖昧になっているからです。

例えば人気のiPhoneの場合、端末代が6万~10万円しますが、それが2年契約だと大幅に安くなりますと勧められますよね。
数字を見れば一目瞭然であり、5万円以上の割引になるので、2年契約する人がほとんどでしょう。
2年契約の解約手数料も高いといった不利な条件を飲んでいるため、当然の権利と考え、割引そのものに疑いをかける人は少ないかもしれません。

しかし、この割引は端末代にかけて良いのでしょうか。
機種代はメーカー(ここではアップル社)から買っているものであり、契約が取れたからといって割引出来ません。固定でかかる費用です。

本当は基本料金や通信費料金が割引されるはずなのですが、それでは2年後も2年契約すれば割引されるので、機種変更需要が減ります。そのため、機種代が払い終えるタイミングで割引が切れるようにしているのだと解釈します。

さらにいうと、そもそも割引といった考え方自体が間違いで、通信料金(基本料金)に機種代も含めた、2年契約前提での料金プランになっており、契約しなければ損をするシステムだと予想します。

携帯料金のからくり

上の図の上段をご覧ください。通信料金と端末料金の合算が携帯料金です。そして、2年契約すれば端末料金が割引されます。 店頭ではこのように説明され、安くなってラッキーと考えて2年契約するでしょう。

しかし、自分が経営者になったつもりでコストを考えた場合、変に感じます。
それは、メーカーから買っている端末費用(あえて料金を費用とします)がこんなに割引出来るのかという点です。額が月に数百円程度ならまだしも1000円、2000円と割引します。2年契約しただけでこの割引に見合う利益が得られるように思えません。

そのため実際は下の段の通り、端末費用は変化せず、割引により通信費用を抑えていると考えられます。ただし、2年契約しただけで通信費用を減らせるとは考えにくいです。

つまり、元々通信料金には端末料金も含んだ形となっており、割引により端末代が安くなったと思わせていると推測します。

この方法だと2年間は支払う料金が同じなのでいいですが、2年後に端末を変えない場合、通信料金が高くのしかかることになります(上段・下段の2年後に注目)。逆に言えば、携帯会社は儲かるということです。それもあってか、一時、携帯機種変更は新規やMNPに比べ高かったですね。
これらは推測の域をでませんが、MVMO(格安SIM)と比較すれば納得できると思います。通信料金と携帯機種代が違いすぎるからです。

キャリアと比較しMVNOでは端末代が高いことが顕著

キャリアvsMVNO

MVNO、所謂格安SIMは端末を自分で用意することが前提なので、端末料金と通信料金を完全に切り離して考えることが出来ます。上のグラフをご覧ください。
ほぼ同条件でドコモと楽天モバイルの料金(iPhoneは自分で購入)を比較しました。

ドコモと比較して楽天モバイルは端末代が高いウエイトを占めていることが分かります。実際、75,000円を24ヶ月で割ったのですから、高いのは当たり前です。ドコモは月々サポートで割引され、600円/月になっています。
また、料金の合計値を見れば、格安と言われるMVNOもそこまで安く無いことが見て取れます。端末代が高いとMVNOでも安くはなりません。

つまり、MVNOが安い大きな要因は端末代を除外して計算しているからです。詳しくは次項以降で説明します。

正直今時のスマホなら多少古くても使えます。私も今、3年前のxperiaを使っていますが、何の不満もありません。

少し話が逸れましたが、このように、携帯機種代が高くなっていること、携帯機種代にお金を費やしていることが携帯代の高騰につながっていることが理解できます。

まとめ

携帯代が高い理由は端末代が高いからです。さらに、(推測ですが)キャリアは良くも悪くも通信料金と端末代を一緒にして携帯代が高い要因を見えにくくしています。これが、携帯代を下げにくい原因にもなっています。
もし携帯代を削減するなら、端末代を削るだけでは安くはなりません。MVNO等を活用して、端末代と通信料金をきっちり区別することが重要です。